2021/04/16 08:22

想像ラジオ / いとうせいこう

帯をちゃんと読まずに手にした。
「想像の中のラジオ」というSFチックな世界を舞台に
テレビで見る、いとうせいこうさんのキャラクターを投影したように
面白く饒舌に物語が進んでいくのだと
勝手に思ってページを開いた。





物語は震災を舞台に進んでいく。
フラッシュバックする光景やその時の気持ち。

迂闊だった。
電車で読むなんて、、、

背景が背景だけに賛否両論あるのだろうけど
あの時、直接の被災者ではない僕ですら
心に抱えた罪の意識に似た気持ちも、
スッと整理整頓してくれた。

僕にはすごく良い小説でした。
読了した人が何度も読んだという気持ちが良くわかる。